セクシーオトナジャン/エレジーズ/プリプリピンクシングルCD『オンナ、哀しい、オトナ/印象派 ルノアールのように/人知れず 胸を奏でる 夜の秋』

印象派 ルノアールのように

言葉しりとりをしたいが為に「ルノアール」っていうタイトルにしちゃったという最高レベルのオチがついてる。それはそれでつんく♂さんらしいかな。この4人が実力派かどうかはさて置き、調和のとれたユニットだと思う。もちろんこれはヲタ目線であって一般の人から見れば同じような顔の4人がブツ切りパートを順番に歌って踊っているだけの無個性なユニットだと思われても仕方ないな。私としては曲を聴くまではSPEEDの『White Love』みたいにスタンドマイクでゆっくり歌い上げる曲を期待してしまった。見事に裏切られ歌番組ではヘッドマイクをつけさせられて生歌を聴くことさえできなかった。ここではCD音源の感想を書くべきだからテレビ番組での披露の様式なんてどうでもいいはずなんだけれど、この4人ならやっぱり生歌を聴きたかったなあとういのが正直な感想。オフィシャルコメントのこともあるから余計に残念だなと思ってしまうのがファンの性ってもので。PVが初公開されたときにすでに「こりゃハンドマイク握れないじゃん」ってすぐ判断できたし、そこで割り切れれば良かったんだけどね
でも、CDを聴く分には大満足。曲の雰囲気でなんでも決めてしまうのはせつないけれど、これもろメロン記念日っぽいよね?振り付けや衣装がってのももちろんのこと、ステージ映えする疾走感のあるビートが利いた心地よいメロディとかでそう思わずにはいられない。時期的にもメロン記念日がニューシングル出しても良い頃だったってのは禁句かな。いろいろと大人の事情があるのかもしれないけれど、モーニング娘。では絶対に歌えない曲を経験できた娘。メン2人にとっては願ってもない大きなチャンスだったはず。目標はほぼ達成することが出来たと思うし、メロンの柴田さんやカントリーの里田さんにとっても刺激になるはず。最初に無個性って書いたけど、各々背負ってるものの違う4人が最大限にパワーを出したことがまとまりのある後味の良い楽曲に仕上がったのかなと。個人的には間奏のエアロビクスっぽいフレーズが好き。理由はPVで手をプラプラ左右に振って踊る愛ちゃんがかわいいからってのは言うまでもない。4人で「CAT'S EYEリターンズ」というユニット名に改名して今後も継続してくれれば嬉しい

人知れず 胸を奏でる 夜の秋

CDを買った人は是非インストルメンタルをじっくり聴いて下さい。4人のボーカルメンバーにはかなり失礼だけどインストルメンタルが秀逸。つんく♂さんが言ってる「グルーブ感」ってのが非常に伝わってくる。イメージするならハイソなホテルの1階ロビーに流れるイージーリスニング。あるいはホテルのバイキング形式のダイニングルームで朝の日差しを浴びながらまったりとベーコンやスクランブルエッグ、ロールパンを朝食として食べてるときに流れてほしい音楽。眠気に襲われても無抵抗主義が許される時間、そんなひとときに是非聴きたい曲。その昔、ジャパニーズレゲエの祖と言われるMUTE BEATというバンドがあった。彼らのダブ・ミックスをもう一度聴いてみたくなる、そんな心地よさを感じた
しかし何故かユニット名は色物。メンバーもハロプロの生き字引と言われる経験豊富な4人。何かやってくれるんじゃないかと期待をさせるだけさせて落とす。もうこういう展開もお約束の域に達してきたかな。ソロパートは誰にも与えられずユニゾンに徹することも意外。誰しもハモリとか期待してしまう。4人の声のバックにつんく♂さんが自分の声をコーラスとして入れたいだけじゃないのかって思うのも無理はない。ところで途中のフェイクは誰なんだろう?稲葉さんか保田さんで意見の分かれてるみたいだけど